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マット・チェンバーレインのグルーヴを感じることのできる吉井和哉の新作『STARLIGHT』!

ジェームス・ギャドソンに始まり、ジョッシュ・フリーズジョーイ・カスティロと3人のドラマー達をこれまでに載せてきました。気付いている方もいらっしゃるかもしれませんが、3人とも同じスタジオ、そして同じマイキングになってます。そして、遂に解禁!!

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これまでのドラマーたちは吉井和哉氏の新作『STARLIGHT』(3/18発売)に登場します。そして、”吉井和哉 STARLIGHT の素晴らしいグルーヴ世界”ということで、ドラムマガジンにて特集される事に!!

http://www.rittor-music.co.jp/magazine/dm/14119004.html

ドラムマガジンをまだ読まれていない方、是非読んで下さいね。

そして、今回は吉井さんのソロ7作目『STARLIGHT』に登場する4人目のドラマー、マット・チェンバーレインを紹介。

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マット・チェンバーレインは2年程前までシアトルを中心に活動していた。

シアトルと言えば、ニール・ヴァーナとかパール・ジャムとか、サウンドガーデンとかのグランジ・ロックを生み出した街。

音楽以外には、どういう街なのか?という所が実は大事な気がする。今ではスタバの1号店やマリナーズですっかり有名になりましたが、この街は凄く陰陽に差がある印象がある。春や夏の晴れた日は、海が近くて山も多いので、空気が透き通っていてさほど暑くもなく最高に気持ちがいい。しかし、年間と通して曇りや雨が多い。どしゃ降りではなく、ずっとうっすらと雨が降り続ける。すると、凄くどんよーりとする。冬は雪がたくさん積もる程寒くもないけど、そこそこに寒くなる。街からはレーニア山という巨大な活火山が見えるのだけど、これがまた巨大な絵のように見えて、奇麗なんだけどちょっと怖い。ボワーと浮いてるようにも見える時もあって。ちなみに、ジミヘンもこの街の出身で、昔墓参りに行ってみたことがある。ついでに20年以上前に話題だった、デヴィッド・リンチが監督のテレビドラマ、ツインピークスに出てきてた、あのダブルの滝もシアトル郊外にある。

ってここまで書いておきながら、やはり言葉で雰囲気を説明するのは難しいなぁ。。。アーティスティクな街だけど、いわゆるNYとかのアーティスティックな感じとは全く違って、もっとダークで濃い感じ。西海岸であるけど、ロスやサンフランシスコのようなスカっとバカっ晴れな明るい感じではなく。

やはり上手く説明出来ないな〜。シアトルはニールヴァーナを聴きながら、パンとコーヒーが似合う街。ロスはヴァン・ヘレンを聴きながらハンバーガーとコーラが似合う街。。。

説明難しいなー。こういうのって、そこの街に実際行って、その土地の音楽聴くとすぐに納得いってしまうんだよなー。

ミネアポリスでプリンス聴いた時は「そっか」と納得した。ニューオリンズでミーターズやドクター・ジョンを聴いたら、「そっかそっか」とまた納得。ニューヨークでヴァン・ヘレン聴くと「???」って感じになる。

まあいいか。

そんな、シアトルで活躍していたマット・チェンバーレインは2年前にロスへ引っ越して来た。僕の中では、何しろ謎の多いドラマーだった。あちこちでセッションドラマーとして活躍しているのに、映像が少ない。。。(と思ったのはおいらだけ?)

フィオナ・アップルのファーストアルバム『TIDAL』で初めてマットの音を聴き、セカンドアルバム『When the Pawn…』で完全にノックアウトされてしまっていたのだけど、その当時はロスに住んでるという話も聞かなかったので、気になったまま時が過ぎた。そしたら、メイシー・グレイのファーストアルバム『On How Life Is』で名前見かけたりしてさらに気になり(このアルバムのミックスはコンプがキツくてドラムが正直何やってるのか良くわからない。。。) そしたら2012年にJason Mraz の『Love is a four letter word』に参加してたので、「むむ、これはロスに来てるかも」と。そんなこんなしてる間に、吉井和哉氏のアルバムに参加してもらう事となり、ついに初にお目にかかれた。

実際に会って、そのプレイを見て聴いてみると、いや〜、本当に素晴らしい。凄い勢いで叩いてるのに、目の前で聴いてても全くうるさくなくて、完璧のバランス。力も抜けてて、身体が大きく動いてて、何しろかっこいい。芸術。

ちなみに、左手はレギュラーグリップ。レギュラーグリップでロック叩く人って、かっこいいなーといつも思う。

ドラムに関しては、今回はちょっといろいろと大人の事情でお伝え出来ないです。すみません!!

が、一つお知らせ出来るのは、マットは超高級なクラヴィオット・ドラムス(http://www.craviottodrums.com)と契約しているという事。

シンバルはイスタンブール。おそらくプロトタイプの物だと思われる。これがまた良い音してて。

ジャズが大好きらしく、「トニー・ウィリアムスやエルビン・ジョーンズが憧れだったからね。僕のイスタンブールはトルコで昔ながら手法で手作りのシンバルだよ。」という。

ミックスの時にマットの音をずっと聴いていると、本当にバランスが良いのが分かる。それにダイナミクスが完璧。淡々として一定音量とかでなくて、部分的にちょっとづつ違う。それに、レコーディング中に、ハッとするようなかっこいいフレーズを1、2テイク目でやったら、その美味しいところは必ず3、4テイク目でやる。毎テイク良くなって行くけど、最初のテイクの方がノリが良かったとか一切なくて、ひたすらどんどん良くなって行く。おそらく自分自身がエンジニアもやれるので、レコーディングに関しては最終形を見据えて判断しているのだろうと思う。

さらには、自分のドラムが終わったら、サクッとパーカッションを足してくれる。タンバリンとかシェイカーとか。これがまた上手いのだ。

おそらくマットのドラム・トラックを聴いて、エディットしたり音差し替えたりしたくなる人はいないだろう。それくらい、美味しいドラムだと思う。

もう一つびっくりしたのは、ミックスの時に始めて発見したのですが、思った以上にキックを踏んでいたこと。曲中であまり聴こえないところにも何気にキックが入っていたりする。ベースとぴったりあってて、聴こえにくい箇所があったりしつつ、実はかなりキックが鳴っている。ポコポコとビーターがバウンスしてヘッドにあたっているということではなく、ちゃんと音量にダイナミックスを付けて鳴らしていた。隠し味的な。

吉井和哉さんのシングルがPVで上がっていますので、みなさん聴いてみて下さい。ドラムはマット・チェンバーレインっす。

https://www.youtube.com/watch?v=tsOl6uYvALc

ちなみに、今回のミックスエンジニアのジョー・バレシの一言。

「ドラムを自然な力で鳴らせるマット・チェンバーレインの音はミックスするときには、大きくてボトムの効いた音に作れる。無理に力でドラムを鳴らすタイプのドラマーだと、音を締め付けてしまうので、ミックスすると逆に音が点になって小さくなってしまう。」

っですよね。

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About the author

Los Angeles 在住、音楽系コーディネーター。 日本とアメリカの音楽業界を結ぶ架け橋として活動。 関わる日本のアーティストは、松任谷由実、吉井和哉、VAMPS、Spitz、B'z、Puffy、Sing Like Talking、EXILE、オレスカバンド、Asian Kung-Fu Generation、Scandal、初音ミク etc ... 。 ドラマーとしての活動も多く、渡米後はジョー・ポーカロ、ジェームス・ギャドソンに師事。ヴィニー・カリウタ、ジョッシュ・フリーズ、スティーブ・ガッド、テリー・ボジオ、スティーブ・フェローン、マイケル・ブランド等、数々のドラマー達のレコーディングに立ち合い、ロスのドラム界との交流も深い。

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