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Arimatsuは、世界に向けて挑戦し続けるVAMPSを支えるドラマーである。

前回からかなり時間を空けてしまいました。。。
何しろバタバタと忙しかった。。。

今回の記事は日本人ドラマー。
VAMPS&OBLIVIONDUSTのサポートで特撮のドラマーとして大活躍中の有松氏!!

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4月初旬から5月の中旬にかけてVAMPS (www.vampsxxx.com)の北米ツアーに同行した。
これまでのツアーとは違い、今回はNikki Sixx (Mötley Crüe)、DJ Ashba (Guns n’ Roses)、James Michael からなるグループ SIXX:A.M. (https://sixxammusic.com) のModern Vintage Tour のオープニングアクトとして11公演、巨大フェスで3公演、プラスNY での単独ライヴという構成で合計15本の濃いツアー。

US ツアーというのはなかなか過酷で、とても面白くてやり甲斐もあるのではないだろうか(?)と思っている。ほぼ一月のツアーで15本のライブではあるが、実際のオフ日は一日のみ。あとはライブと移動がひたすら続く。

バスでのツアーというのは特に面白い。
なぜかというと、アメリカの広大な大地をバスで移動しながら毎日のように街を訪れて行くのだけど、時には次の街へ行くのに2〜3日かかる事もある。必然的に移動だけの日というのが生まれる。街から街への移動が8時間ぐらいだと、ライブ終了後に撤収作業を行い、夜中に出発して翌朝までに次の街へ移動してまたライヴをやる。移動の間はバスで寝る事になる。大きなツアーバスには12台のベッドがバスには備わっているが、もちろん熟睡出来るようになるにはしばらくかかる。常に長距離を移動してきたバスのキロ数は尋常ではなく、必ず何かしらのトラブルが襲う。
しかし、移動中に皆で過ごす時間はかけがえのないひととき。酒を交わしながらあーだのこーだのと毎晩楽しめるのもバスツアーの醍醐味。

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LA からColorado へ向かう途中のロッキー山脈での景色

 

アメリカの大自然の景色も日中の移動の時には見る事ができる。バス内には冷蔵庫やテレビや流しがあり、共同生活ができるようになっている。何よりも、会場へ到着するときに全員が乗ったバスで乗り込むというのは、バンドっぽくて圧感。

会場到着時には、朝からバリバリ起きてる人、二日酔いに苦しむ人、揺れや時差ぼけなどで夜中寝れずに到着してからも密かに寝てる人、朝からカップラーメンむさぼる人もいて十人十色。
シャワーは会場で浴びる事もあれば、会場近くや移動中にあるホテルやモーテルを利用する。大きなバスに機材を積んだトレーラーが付いているため、どこにでも停めれるわけではない。そのため到着したホテルのパーキングがいっぱいで、急遽別のホテルへ移動するということも当たり前にある。バスツアーは話題が絶えない。

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NY会場本番前

 

ハプニング続きでドラマのようなツアーの経験は、アメリカのロックを作ってきたエネルギーの一つでもあると思う。その環境へ自ら飛び込み、世界に向けて挑戦し続けるVAMPSを支えるドラマー、Arimatsu氏にインタビュー!

Umejun : 今回のUS TOUR での思い出を教えて下さい。貴重な体験や大変だった事も多かったと思いますが。

Arimatsu (Arly) : はやりバスで全米横断、縦断が貴重な経験でした。なかなかできる事じゃ無いし。

Umejun : 今回なかなかしびれるバスでしたよね。でも、個人的には飛行機での移動よりもバスツアーの方が好きです。

Arly : 常にトラブル続き(笑)。トレーラーのタイヤがバーストしてたり、ジェネレーターがずっと調子悪かったり!火噴いてたこともあった!

Umejun : 結局トレーラーのタイヤは途中から最後まで4輪中の1輪ないままでしたね(笑)。バスの中での生活はどうでした?

Arly : トイレの問題が不安でした。大きいのは出来ないから、、、。なので、食事とか酒の飲み過ぎとかには気をつけてたかな、、、。

Umejun : 移動中は寝れてました?

Arly : 始めはジェネレーターの音が気になったり、夜走りで振動とか凄かったけど一週間経ったら慣れた。時差ボケも無く規則正しく生活出来てたかな。

Umejun : ツアー後、あの揺れが恋しくなったでしょ?ゆりかご的な。

Arly : いや、それは無い!(笑)

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ビルボード前のツアーバス

 

Umejun : 今回のツアーでは、SAKAE の新キットでしたね。どうでした?

Arly : 日本で使ってる口径と全く一緒なんだけど、色が違うんです。今回アメリカツアー用に作ったんだけど、どうせなら色は日本のと変えようとおもって。Black Blood Sunbust かな?とにかく色がカッコいい!!サウンドは使い慣れてる事もあって、安定の音でした。

Umejun : 良い音してましたよね。アメリカ人も興味深々でした。スネアについても教えてください。ベルブラスですよね?

Arly : ベルブロンズだね。今メインで使っていて、日本から持って行きました。SONORとIKEBE のコラボスネアで深さは6 1/2。凄くタイトでまとまりが良い!めちゃ重いけど(笑)。

Umejun : 今回、SIXX:A.M. とApocalyptiaca とのツアーだったのですが、彼らのライブやリハーサルもたくさん観てましたね。何度も観る事によって、Arly さんの中で変わってきた事や、影響を受けた事などありませんか?

Arly : まず彼らのステージを観て思ったのは、「余裕」がある!決して手を抜いてるとかでは無く、、、。各パートがちゃんとした軸がしっかりしていて演奏に腰があるというか、、、。ドラマーも派手に叩いてはいつつ、真ん中の真の部分がキッチリしてて重心が低い!そういうところは凄く影響されて、具体的にだと椅子を少し下げたり、腰から背中にかけてはブレないように叩いたりと、見真似的な感じでスタイルをマイナーチェンジした所はあります。

Umjeun : SIXX:AM はリハーサルとかも楽しそうでしたよね。その延長に本番があるような感じで。

Arly : リハーサルからスイッチが入ってる感じはしたね!

Umejun : みんなでワイワイ楽しもう言う雰囲気は常に感じられました。3本のフェスに関してはどうでしたか?

Arly : フェスはまた雰囲気がカラリと変わって、いろんなバンドもいて楽しかった!衝撃だったのはPAPA ROACH のステージ。バンドのグルーブとジャコビー(Vo)のスキルの高さに圧倒された!!最後のROCK ON THE RANGE は規模もデカいし、いつかメインに立ってみたいなとか、トラブルやバタバタ感はありつつも、色々思う所もあって楽しかったです!

Umejun : フェスでは結構たくさんの人達から「◯◯のライブでVAMPS 観たよ!!」って声かけられました。フロリダでのフェスではイヴェント関係者が「来年はVAMPSをメインステージに呼ぶからな!!」とも言われました。

Arly : アメリカはレスポンスが良いから嬉しいよね!

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フロリダのフェス会場。トリはスリップノット。

 

Umejun : 今回行った街で一番思い出深い所はどこですか?好きだった会場とか、雰囲気が好きだった街とかありますか?

Arly : 移動続きでじっくり街を味わう余裕はなかったけど、それぞれの土地の感じが全然違ってたのは楽しかった。特にKansas City とかChicago とか、音楽が根付いている感じがあって好きだったなー。Florida の暖かさも好きです。

Umejun : まだまだこれまでに行ってない街がありますね。ニューオーリンズ、マイアミ、アトランタ、アルバカーキー、クリーブランド等。次回はもっと細かく周りたいですよね。

Arly : 勿論!!

Umejun : インタビューありがとうございました。5末はスーパーアリーナでしたっけ?楽しいライブを!

Arly : ありがとう!

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▲トレラーのタイヤがバースト

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▲消化作業

 

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有松氏のUS キットは以下の通り。

ブランド名:SAKAE
シェル:メイプル 6プライ
カラー:Black Blood Sunburst
特徴:縦横のプライウッドの縦方向の厚みを増すことで鏡面側のヘッドにより伝わる仕組みになっている。キックは同じ6Ply でも更に音の芯を出すために厚めの仕上げ。
フープ : 2.3 mm トリプルフランジ
Kick : 22 x 18 / 7.5 mm
TT : 10 x 7 / 5.7 mm
TT : 12 x 8 / 5.7 mm
FT : 16 x 14 / 5.7 mm
FT : 18 x 15 / 5.7 mm

Snare
Bell Bronze by SONOR & IKEBE

Cymbals:A Zildjian
HH New Beat : 14”
Rock Ride : 20”
Medium Thin Crash 17”
Rock Crash : 18″
Medium Crash 18”
Splash : 10”
Splash : 8”
China : 20”

Cymbals:K Zildjian
Mini China 14”
China : 17”

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arlyオフィシャルFacebook
https://www.facebook.com/Arimatsu

arlyオフィシャルブログ
https://ameblo.jp/arimatsu-arly/

エルボースティック arlyモデル
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About the author

Los Angeles 在住、音楽系コーディネーター。 日本とアメリカの音楽業界を結ぶ架け橋として活動。 関わる日本のアーティストは、松任谷由実、吉井和哉、VAMPS、Spitz、B'z、Puffy、Sing Like Talking、EXILE、オレスカバンド、Asian Kung-Fu Generation、Scandal、初音ミク etc ... 。 ドラマーとしての活動も多く、渡米後はジョー・ポーカロ、ジェームス・ギャドソンに師事。ヴィニー・カリウタ、ジョッシュ・フリーズ、スティーブ・ガッド、テリー・ボジオ、スティーブ・フェローン、マイケル・ブランド等、数々のドラマー達のレコーディングに立ち合い、ロスのドラム界との交流も深い。

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