また随分と間を開けてしまいました。。。反省しつつ。。。
今回ご紹介したいドラマー。
ドナルド・バレット(Donald Barrett)
そして、オーディオ・テクニカのブランディング CM にも出ています。
今や全米で引っ張りだこの若手トップドラマーに君臨。
Seal、P!nk、Pussycat Dolls、Sade、Toni Braxton、George Benson、Macy Gray、David Foster、Aretha Franklin となにしろ凄まじい数の大御所アーティスト達を支えている。
ライヴだったり、テレビ番組だったり、レコーディングだったりと。
自信のウェブサイトhttps://www.donaldmusic.com でも彼のプレイが幾つか見れるので、是非チェック。中にはレコーディング中の貴重な映像もあり!!
そんなドナルド、なんと近々日本に行きます。初来日!!
Elliot Yamin (https://www.officialelliottyamin.com)
11月8日 赤坂ビルボード ライヴ
11月10日 大阪ビルボード ライヴ
Elliot Yamin はアメリカのオーディション番組『アメリカン・アイドル」の第5シーズンで準決勝まで残った実力派のシンガー。今回は日本リリースが決まったこともあっての来日だそう。
初めてドナルドに出会ったのは9月。ドナルドの演奏を目の前で聴き、ドラムに対しての考え方、ミュージシャンとしてどうあるべきかを多く聞ける機会があった。とてもオープンな姿勢、まっすぐな人柄、アーティスティックで、なにしろ明るくポジティブ。これら全てが合わさったような彼のプレイを聴いて、心底グッときました。
ドラムソロを聴かせてくれて、その後ウォームアップの仕方や、日常の練習内容を話してくれた。
彼のドラムのわずか1メートル隣でずっとソロを聴いていたのだが、モロに聴き入ってしまった。時には驚くほどに大きな音を出しているにも関わらず、耳を刺すことなど一度もない。もちろん、スティーブ・ガッドやヴィニー・カリウタ、ギャドソンやパーディー、その他のレジェンド達のドラムも間近で聴いてても一切耳を刺さないのだが、ドナルドの場合はまた一味違っていて、何しろタッチが良いのが明らかに感じられる。和太鼓奏者を間近で聴いているのと似たような感覚だったかもしれない。恐ろしく動きは速くて、しなやかでバネがある。僕の勝手なイメージだけど、若き頃のオマー・ハキムってこんな感じだったのかな?
「ウォームアップの間に、自分とスティックとドラムキットの全てが繋がる感覚が生まれる」
そう言って、さらにソロを続けてくれた。その後のプレイは自由自在。大波小波ですごい抑揚。
彼と話してると、なにしろ「まっすぐ」そして「明るい」性格なのが分かるので、こちらもとても気持ちが良い。そのせいかインストラクターとしても人気がある。こんな人に教わったら、すごいやる気が出るでしょう。
4歳の頃からスティックを握り始めたドナルドは、家中の家具を叩き出す。それを見かねた両親は彼にドラムキットを与えた。毎週通う教会で、ゴスペルを通してドラムの基礎を学び、高校に入ってからビッグバンドジャズを学ぶ。はじめは上手くジャズが叩けなかったにも関わらず、ディレクターに言われた事を素直に受け止め、ひたむきに練習を重ねる。卒業する頃にはドラマーとしての奨学金制度を得てシカゴの大学へ進学できるほどのレベルになる。大学で多くを学び、全て上手く進んでいたその矢先に、奨学金の突然の打ち切りを宣告される。理由は彼の入学以降の年から、あまりに多くの生徒に奨学金を与えすぎて、資金が不足したらしい。アメリカだなー。。。
行き詰まった彼は、学費を得るために夏休みの間にクルーズシップの上でTOP40 バンドで演奏を始めた。クルーズ終了後にニューヨークへ行く予定にしていたが、その時に出会ったロス出身のベーシストのKirwan Brownに誘われてロスへ移住した。(こう言ったフットワークの軽さと決断力も素晴らしい)
それからの彼は成功へ向けて快進撃。実力はもちろんのこと、プレイの幅広さ、確実さ、性格の良さも加わり瞬く間にトップクラスの引っ張りだこになった。
ドナルドは現在YAMAHAと契約中。写真のキットはアメリカのYAMAHAショールームでこのキットに一目(耳)惚 れし、そのままYAMAHA の方に頼んで譲ってもらったらしい。確かにこのキットは凄まじくいい音だった。
Drum Kit : Yamaha PHX Series
ご存知のかたも多いかと思いますが一応簡潔に説明。
素材はメイプル、カポール、ジャトバによる合計11プライのハイブリッドシェル。
ゴールドパーツでフープはダイキャスト。
ライヴではLive Custom を使用することが多く、レコーディングでは使い分けているようだ。
日本へ旅立つ直前のドナルドに幾つか電話で質問してみた。
世間話もしつつだったので、その中からいくつかをつまんで。
Q. 日本は初めてですか?
A. : Yes ! すごく興奮しているよ。東京と大阪の短い旅だけど、すでにたくさんの知り合いが観にくるからと言ってくれているので、とても嬉しいね。
Q.もっとも大きな影響を受けたアルバムをいくつか教えてもらえますか?
A. Steely Dan の“Aja”、Michael Jacksonの “Thriller”、D’Angelo “Voodoo”、John Mayer “Continuum”、Miles Davis “Kind of Blue” 、John Coltrane “A Love Supreme”、Yellow Jackets のすべてのアルバム、Will Kennedy は大好きなドラマーだからね。そう言えば、インドに半年間住んでた時期があり、その時カシオペアを見つけて神保アキラのドラムもたくさん聴いたよ。
Q. エルビン・ジョーンズ好きでしょ?
A. そう!エルビンからの影響はとても大きいね!!彼は僕のヒーローだった。
Q. Seal やP!NK, Sadeとたくさんのビッグネームと共演されていますが、ライヴ中にそれぞれのジャンルに対して特に気を付けていることはありますか?
A.どれくらいエネルギッシュにパフォーマンスするかというところに気をくばるようにしてるね。例えばP!NKのステージでは曲自体がとてもエキサイティングな曲も多く、派手なステージなので、エネルギッシュでダイナミックなパフォーマンスをするけど、Sade の時はその雰囲気を大事にするように心がけている。アーティストに合わせて、ステージングを派手にすることも大事だし、アーティストにお客さんの目が向くようにバンドメンバーが良い雰囲気作りをしてあげる事も大事だと思ってる。
ドナルドはビッグアーティストと大きなステージでの仕事もするけれど、時々ロスの小さなクラブでの演奏もしている。そのうちのレギュラーでやっているライブの一つは、ベースの巨匠ボビー・ワトソンとのバンド。有名曲を一晩中みんなでジャムって楽しむ。マドンナが全盛期のドラマーだったジョナサン・モフェットも時折顔を出している。
ドナルド、初めての日本を楽しんできてくれよ〜!!