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楽器デザイナーがバイクを、バイクデザイナーが楽器をデザインした!

日本が誇る楽器&発動機メーカーYAMAHAが、フランスのサンテティエンヌで毎年開催されている国際デザインビエンナーレに2度目の出展を行う。

これは世界中のデザイナーたちが生活における「形」における「美」の意味、重要性、機能を問い直し、それが社会や生活様式にどのような影響を与えるか考察する意欲的なイベントとなっている。

ここでYAMAHAは自社の2つの大きな柱である楽器、バイクにおいて、デザイナーを交換するという冒険に出た。

つまり楽器デザイナーがバイクを、バイクデザイナーが楽器をデザインしたのだ。

名付けて「project AH A MAY(プロジェクト・アーメイ)」。

プレスリリースによると、

「生産・商品化の制約に縛られることなく、それぞれの作法や考え方でデザインを提案する」ことが目的とのこと。

そこで生まれたのが、2つの楽器、FUJINとRAIJINだ。

まず見た目からして楽器の既成概念を越えている。

FUJINは簡単にいえば木琴だが、バイクのようにタンデムで演奏する。

fujin_02  fujin_03 fujin_04 fujin_05

前方のプレイヤーがマレットを持ち、後方のプレイヤーがプレイヤーの周囲を360°取り巻く音板を操作する。

かなりの習熟とプレイヤー間の高いシンクロ率が必要とされる楽器だ。

そしてRAIJIN。

raijin_04 raijin_03  raijin_02

まさに俵屋宗達の描いた雷神の背負った太鼓を彷彿とさせる球形デザイン。

こちらもプレイヤーが上下左右に360°の動きを要求される難易度の高いものだ。

既存の楽器をベースとした新しいデザインということで、音楽の既成概念を覆すものではないが、
たとえばレビュー形式のミュージカルなどのショーアップや、ジャズ、フュージョンのバンドでこの楽器によるソロタイムを作ったりしたら、かなり面白いんじゃないだろうか。

その場合は新しい音響効果や照明効果などいろいろ試せるポテンシャルが大いに秘められていそうだ。

▼オフィシャルサイト
https://global.yamaha-motor.com/jp/yamahastyle/design/topics_events/ahamay/detail/?fb=150313

 

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About the author

サウンドスタジオノア田園調布店店長。 好きなドラマーはジョン・ボーナム、チャーリー・ワッツ、トニー・ウィリアムス、川西幸一さん。 中学生のころ、ローリング・ストーンズ初来日公演をテレビで見て、 一番おじいちゃんに見えたチャーリー・ワッツに衝撃を受けてドラムを始める。 その後、ユニコーンのコピーバンドで「大迷惑」が叩けず、バンド内人事異動でギターに転向。 以降、ドラムとは愛憎関係が続いている。 ドラムがカッコよければ、どんなバンドもカッコいいという乱暴な考えを持つ。

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