feel the SAKAE vol3 大分編!! 全員集合写真

feel the SAKAE vol3 大分編!!

大分に残したサカエドラムの大きな一歩

4649drumをご覧のみなさま、こんにちわ!サイト管理人のイナイです。 前回のfeel the SAKAE新潟編から1ヶ月あまり、今回の舞台はなんと九州!しかも日本一のおんせん県大分と大都市福岡の2日連続開催となりました。 取材前はダイジェストでお送りしようかと思いましたが、、両日ともに内容が濃い!濃すぎる!ので両日ともにフルサイズでお届けしたい思います!お時間のあるときにお読みください。ではまずは大分編からどうぞ!

会場前

今回会場となったのは大分T.O.P.S BittsHALL https://www.oita-tops.com/bittshall/ 大分のフェリー港のすぐ近くにある埠頭の先端、手を伸ばせばすぐそこに海があるような素晴らしいロケーション。…こんなところでライブしたらテンション上がるやろなぁ。2階にはドラムセットの設置されたリハーサルブースやカフェも併設されており地元のミュージシャンにもよく利用されているようだった。

大分T.O.P.S BittsHALL

会場中ではリハーサルが進行中。今回の出演アーティストは出演順に澤村小夜子(ねごと)、MASUO(Back Drop Bomb )、そしてドラムヴォーカルで活躍中のシシド・カフカの三名。実力人気ともにかなりの豪華メンバーである! イヤモニバランスや当日のバックスクリーンに移すカメラの位置調整や出演順の確認、マイクセッティング、などが行われていた。 ドラム以外の音、ベースやギターキーボードなどオケ(マイナスワンという)を流し、そのうえでドラムを演奏するというスタイル。普段のライブとは異なりすべての視線がドラマーに集中するため独特の緊張感があるようだ。

今回の司会者は第一回目の司会を努めたサカエドラムのサポートするドラマーの後藤信介氏( WIND JAMMER)。進行についての確認中にお話を伺うとfeel the SAKAEのトレードマークとも言えるハンドサインはなんと後藤氏発案であったということが判明。この記事をご覧の皆さんもfeel the SAKAEに来て体感していただきたい。

司会の後藤信介氏(WIND JAMMER) | feel the SAKAE 大分編

トレードマークのハンドサイン | feel the SAKAE 大分編

会場内にはThe Almighty Birch(オールマイティ バーチ),Trilogy(トリロジー)という2台のドラムセットが設置されていた。 feel the SAKAE ではドラムセットの写真に関してはなんと自由に撮影が可能。しかも今回はMASUO氏が演奏で使用したCelestial(セレッシャル)セットと澤村小夜子氏が使用したThe Almighty Maple(オールマイティ メイプル)セットを客席の一角に再設置して、撮影可能にするとのこと。 毎回新しい試みがなされており取材する側としてもいつも新鮮な気持ちで見ることができる。

14時開演!第一部はMASUO氏によるドラムのチューニングセミナーからスタート!

14時開演!第一部はMASUO氏によるドラムのチューニングセミナーからスタート! | feel the SAKAE 大分編

今回第1部はMASUO氏( Back Drop Bomb)によるドラムのチューニングセミナーからスタートした。実際のドラムセット(The Almighty Birch)を叩きながらチューニングをしていくことでドラムの音が変化する様子が体感できた。MASUO氏は普段知ることのないプロのドラムチューニングの技をわかりやすく解説。集まった人たちも積極的に質問をしていて参加者のドラムに対する熱意も非常によく伝わってきた。 ドラムのチューニングには様々なやり方があり、あくまでMASUO氏のやり方であると添えながらも誰にでもできるちょっとした工夫でドラムの音をコントールしていく。

MASUO氏によるチューニングセミナーの様子 | feel the SAKAE 大分編

ギターやベースと同じようにドラムの打面にも音階があり、チューニングしていくことが重要だ。チューニングの打面の音階はボーカリストのキーに近づけて合わせておくと良いと言われる。その際に表面と裏面の音階を和音の関係にすることによって音に広がりや伸びが生まれてくるとのこと。 iPhoneの無料のキーボードアプリなどを鳴らしながら実際に合わせていく。表面をC(ド)にした場合、裏面はその三度下の音にしておくなど具体的にやる方法をレクチャー。表面は演奏していく間にどんどんずれていってしまうためライブなどでは音階がずれにくい裏の打面に合わせて表の打面を調整すると良い、など極めて実践的な内容で参加者にわかりやすく説明していたのが印象的だった。 チューニング以外ではバスドラムやシンバル、ライド、タムなどのミュートの方法を解説していた。

MASUO氏によるチューニングセミナーの様子 | feel the SAKAE 大分編

ライブなどの現場ではドラムの音をマイクで拾い、ミキサーを使ってスピーカーから外音を出す。個々のドラムの音が伸びすぎたり、短すぎたりするとマイクに複数のドラムの音が入り込んでしまい綺麗に音をだすことができない。ドラムの音の伸びや干渉をコントロールすることをミュートと言い、常にドラマーにとってはつねに悩みの種である。

MASUO氏によるとタムの場合、一番良くやるのがガムテープでのミュート。打面に貼る場合に一番減衰効果があるのは打面の中心部であり、端に行くほど減衰効果は弱まって行くとのこと。 音の伸びを短くしたい場合、まずは端からガムテを貼ってみて伸びを殺し過ぎないところまで少しずつ中心部に移動させ良いポイントに調節する。

また、MASUO氏によるとガムテを打面に直接的に貼るミュートとは別に、関節的なミュートというものも存在するという。 ドラムはスティックで叩く表面だけではなく、裏に貼った面が振動することで音が伸びていく。裏面から出る空気の振動は地面にも伝わり、反射してまた裏面に帰ってきてしまう。

例に取るとフロアタムの下に毛布などを丸めて置いたり、フロアタムの隙間にタオルを挟むだけで音の伸びに影響するらしい。MASUO氏によるデモンストレーションで明らかに音の伸びが変わり、会場のお客さんもおお!という声をあげていた。

MASUO氏によるチューニングセミナーの様子 | feel the SAKAE 大分編

また、シンバルのミュートに関しては自分自身の演奏によるコントロールができる方が良いとしながらもティッシュを使う方法を伝授。 ハイハットの隙間に一枚ティッシュを挟むだけで耳に痛い高音域を減衰したり、シンバルにも一枚のせるだけで音が変わったり、普段何気なくあるものを利用しても、工夫次第でできるということに感心しっぱなしだった。

MASUO氏によるチューニングセミナーの様子 | feel the SAKAE 大分編

MASUO氏によるチューニングセミナーの様子 | feel the SAKAE 大分編

その他にも、お客さんの質問にこたえる中で、同じ楽器を長く使うことで細かな違いや気づけるようになったりすることや、逆にライブ中にはあまり細かいことを考えたりしすぎずプレーに集中したほうが良いといったアドバイスをしていた。

ダラダラと書き連ねても百聞は一見に如かずなので、自分の音に悩むドラマーにはぜひ一度こういった場に足を運んで自分の耳で感じていただきたいと思う。 最後にはMASUO氏がその場でチューニングしたドラムをお客さんが実際に叩いて、よくチューニングされたドラムの音をみんなで体感。自然と拍手が巻き起こり第一部は大盛況のうちに幕を閉じた。

 

澤村小夜子氏( ねごと)の演奏がスタート!

つづいて司会の方に迎えられ澤村小夜子氏( ねごと)の演奏がスタート!

澤村小夜子氏( ねごと) | feel the SAKAE 大分編

セットリスト
1.カロン
2.コーラルブルー
3.シンクロマニカ

ストレートな楽曲でありながら細かいフレーズやリズムの緩急、ダイナミクスなど聞かせどころがしっかりとある楽曲で思わず引き込まれる。流れるようなドラミングとあいまってカッコイイバンドだなと思った。もし、ねごとを聞いたことのない方は是非一度聞いてみて欲しい!

ねごと OFFICIAL WEB SITE

澤村氏はfeel the SAKAEだけでなく同じくサカエドラム90週年イベント「Through the Tone」にも大喜多崇規氏(Nothing’s Carved In Stone)とともに出演されている。 「Through the Tone」は楽器店などで、楽曲の中でのプレイやフレージングの解説などをよりドラマーに向けの専門的な内容にしており、こちらも各地で大好評のイベントとなっているようだ。

今回澤村氏はfeel the SAKAEにおいても同様に、演奏だけでなく楽曲の解説やフレーズを叩くときのコツなどを伝授していた。

例えば、「ループ」という曲の中の4つ打ちのフレーズをゆっくり叩き、単純なフレーズの中にも細かなロールが入ることで粘りのあるグルーブを生み出していること。また、叩くときに納豆をイメージすることでそういったフレーズを叩きやすくできるといった感性面でのアドバイスもしていた。

さらに「シンクロマニカ」という楽曲の中で1番の演奏と2番の演奏でスネアの位置を少しずらしたり変化をつけることでサビの部分のリズムの気持ちよさを引き立たせたりしているなど、楽曲に対するフレーズのアプローチ方法なども解説。

お客さんからの質問で楽曲の中で気になる部分を演奏したり、「GREAT CITY KIDS」のドラムフレーズの生まれた経緯などを説明したりしていた。 最後にシンバルやタムのセッティング位置についてのこだわりはという質問に答え、シンバル群を右肩上がりにしていて、自分にとっての演奏のしやすさと右肩上がりで縁起が良いからとのことであった。 大きな拍手に包まれて澤村氏の演奏は終了した。ちなみにステージドリンクはお気に入りというバンホーテンのココアであった。

澤村小夜子氏(ねごと) | feel the SAKAE 大分編

演奏終了と同時に澤村氏の叩いたセットは客席の一角に移動されお客さんの手の届くような位置に設置された。ドラムセットの撮影は自由で憧れのミュージシャンの叩いたドラムがすぐそこに見れるようにというなんとも粋なはからいである。

 

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