feel the SAKAE vol4 博多編!!

サカエドラム、博多に見参!

4649drumをご覧のみなさま、こんにちわ!サイト管理人のイナイです。

前回のfeel the SAKAE新潟編から1ヶ月あまり、今回の舞台はなんと九州!しかも日本一のおんせん県大分と大都市福岡の2日連続開催となりました。

今回は数々のバンドを生み出した日本のロックで重要な位置を占める都市、博多で行われた回をお送りします!

ちなみに今年最終日のfeel the SAKAEは名古屋で開催されます。この記事を読んで興味を持たれた方は是非一度遊びに行ってみてください。

feel the SAKAE 名古屋 (2015/10/18)

大分編はこちら

会場

今回会場となったのは福岡 電気ビル みらいホール https://www.denki-b.co.jp/mirai/

福岡市の中心地にある多目的ホールでライブハウスでは無いものの音響設備などは申し分なし。アーティストのライブは椅子の備え付けられたホールで行われ、ドラムセットの説明やアーティストのトークセッションはホワイエと呼ばれる入口付近のスペースを使って行われた。

今回会場となった福岡 電気ビル みらいホール|feel the SAKAE 博多編

会場中ではリハーサルが進行中。今回の出演アーティストは出演順にMASUO(Back Drop Bomb)、シシド・カフカ、真太郎( Uverworld)の三名。MASUO氏とシシド・カフカ氏は前日の大分編に引き続き2日連続での出演となった。

前日大分でセッティグしたばかりということもあり、アーティストを始めスタッフの皆さんの息もバッチリあっており、スムーズに準備ができていたようだ。

ホール前ホワイエには前回同様のThe Almighty Birch(オールマイティ バーチ),Trilogy(トリロジー)という2台のドラムセットが設置されていた。

今回はドラムセットをお客さんが自由に叩けるようにとスティックなども用意されていた模様。ステージでアーティストの演奏を楽しめるだけでなく、自分で叩くこともできる。回を重ねるごとに会場に自由な空気が増していっている気がする。今年は名古屋にてもう一度開催される予定なのでまだ是非一度会場に来て体感して欲しい。

今回トップバッターはMASUO氏(Back Drop Bomb)スタート!

今回はMASUO氏(Back Drop Bomb)のステージ演奏からスタート!

セットリスト

1.EVEN

2.TELL

3.NO ONE ELSE

MASUO氏(Back Drop Bomb)のステージ演奏|feel the SAKAE 博多編

MASUO氏(Back Drop Bomb)のステージ演奏|feel the SAKAE 博多編

MASUO氏(Back Drop Bomb)のステージ演奏|feel the SAKAE 博多編

今回のドラムセットはCelestial(セレッシャル)のセット。

Back Drop Bombのアルバム「Loftinaction」から3曲をプレイ。

前日の大分より更に鋭くキレのある演奏をされていた。この日はUverworldの福岡ライブの前日ということもあり、会場にはUverworldのファンの方が大勢詰めかけていたが、真太郎氏も影響を受けたというMASUO氏のドラミングを見て大いに刺激を受けていたようである。

今回お客さんとドラムセットの距離は本当に近くバスドラムの風圧を実際に感じられるほどであった。普段のライブではこのような距離感でドラムを感じることは同じバンドメンバーでもない限り不可能である。MASUO氏もBack Drop Drop Bombのワンマンライブを間近に控え、気合のこもった演奏をされていたのが印象的だった。

続いてのアーティスト演奏はシシド・カフカ氏!!

この日二番手に登場したのは前日大分でのメインアクト、シシド・カフカ氏!

シシド・カフカのステージ演奏|feel the SAKAE 博多編

セットリスト

1.theme

2.くだらない世の中で

3.Don’t be love

4.飛ベナイ鳥

5.キケンなふたり

前日の疲れも感じさせず、むしろのびのびとプレイをされていた。2日連続で同じアーティストの演奏を見るということはなかなか無いのだが、同じ曲を演奏でも2度として同じ瞬間はなくライブという現場がいかに素晴らしい場所かということを思い知らされた。

シシド氏の演奏写真はそれだけでも華があり、かっこよさがわかる。だが、実際の演奏はもっともっとパワフルでロックだ。思い切り叩いて、思い切り歌う。しかもその中に男性には出せないやさしさやストレートさなどが感じられるように思う。

筆者の駄文でそのすべてを伝えることはできないが、ロックを好きな人はぜひ聞いてみて欲しいと思うアーティストである。

今回はまさに手の届くような位置でのライブということもあり、曲間ではお客さんに優しく話しかけるようにMCをされていたのも印象的だった。

サカエドラムセット解説

シシド氏の演奏終了後、ホール会場前のホワイエというスペースに場所を移動し、司会の後藤信介氏( WIND JAMMER)とサカエドラムのデザイナー辻氏によるドラムセットの解説紹介が始まった。

サカエドラムセット解説|feel the SAKAE 博多編

写真 右からドラムセット The Almighty Maple(オールマイティ メイプル) The Almighty Birch(オールマイティ バーチ)、Trilogy(トリロジー)、MASUO氏がステージで利用したばかりのドラムセットCelestial(セレッシャル) 中央は今回も司会を努められた後藤信介氏(WIND JAMMER)

この日設置されていたのはThe Almighty Maple(オールマイティ メイプル)、The Almighty Birch(オールマイティ バーチ)、Trilogy(トリロジー),そしてMASUO氏が使っていたCelestial(セレッシャル)の4台でそれぞれ詳しく解説していた。各ドラムセットの特色詳細については前日行われた feel the SAKAE大分編 を御覧ください。

The Almighty Maple(メイプルとバーチ)はサカエドラムを一躍有名にしたセットでこの日設置されていたメイプルのセットは前日澤村小夜子氏(ねごと)が叩いていたもの。

名前の通りオールマイティに色々なジャンルに使えることを後藤信介氏が実演、その後来場されていたお客様の中からドラマーの方を二人募って2台を叩き比べ音の違いを体感してもらっていた。

やはりバンド人口の多い福岡だけあってお客様もうまい方が多い。少し叩いただけでもバスドラムの量感やギターの音に埋もれない力強さを感じることができたようだ。

続いてTrilogy(トリロジー)の紹介。60年代70年代のビンテージドラムを意識したシリーズで、ビンテージドラムを新品で使った時にどのような音がするのだろうというコンセプトで作られている。

後藤信介氏によるドラムTrilogyの試奏|feel the SAKAE 博多編

開発にあたっては様々なビンテージドラムを解体して部品の分析を行ったが、特定のドラムの音だけを再現するというよりは調整次第で様々なビンテージドラムの音が出せるように作成したという。

自身もTrilogyを愛用されているという後藤氏の実演では、ジャズや、ディスコ、切れの良いサンバフレーズでお客さんに魅力を伝えていた。

最後に、MASUO氏の演奏していたCelestial(セレッシャル)の解説。

ドラムセットCelestial(セレッシャル)の解説の様子|feel the SAKAE 博多編

辻氏によると、メイプル材よりも硬いブビンガ材を利用してThe Almightyとは異なる音のキャラクターを創りだしたそうだ。後藤氏はストレートな8ビートフレーズを実演、他のセットよりも立ち上がりの速い塊のような音が飛び出しお客さんも明らかな違いにびっくり。

柔軟なセッティングが可能で十分な鳴りが得られるため、ロック以外でもフュージョンやレコーディングでの利用にも強いとのこと。元T-SQUAREの則竹裕之氏や多数のサポートミュージシャンから多くの支持を集めていると紹介されていた。

出演アーティストによるトークセッション

ここで盛大な拍手に迎えられ参加アーティストと辻氏によるトークセッションが開かれた。終始和やかな雰囲気であったが、お客さんからの質問やアーティスト同士の会話のやり取りの中からそれぞれの高いミュージシャンシップが垣間見えて非常に興味深い内容であった。

出演アーティストによるトークセッション シシド・カフカ、Uverworld 真太郎、MASUO(Back Drop Bomb)|feel the SAKAE 博多編

司会後藤ーー「MASUOさん、シシドさんライブお疲れ様でした。MASUOさんはこのfeel the SAKAE 3回目でしたが今日はいかがでしたか?」

MASUO「今日は(お客さんが)近かった、笑。今も近いですけど。」

司会ーー「シシドさんは今日2回目でしたが、どうでしたか?」

シシド「そうですね。近かったです!とにかく近かったです、笑。」

司会ーー「笑。そうですね。今日はまだライブ終わってないですけど真太郎くんは3回目ですか?」

真太郎「今日オレは、3回目でMASUOさんは4回目ですね。」

MASUO「俺は4回目だったね。」

真太郎「ステージの横から見てたら、そんなに人が来てないのかなと思ったけど。このフロアに来たらこんなにお客さんが来てくれて、ほんとにありがとうございます。」

司会ーー「皆さん普段近くで見ることは無いですし、生の声が聞けることって少ないと思うんで、時間の許すかぎりこちらから色々質問をさせてもらったり、お客さんからの質問にも答えていただきたいと思います。皆様お付き合いください。」

会場拍手

司会ーー「それでは、それぞれのサカエドラムとの出会いを聞かせていただきましょうか?では、MASUOさんからお願いします。」

MASUO「いつもの答えになりますけど、たまたま共通の知り合いがいまして、ドラムのチューナーをやっている小関さんっていうおじさんがいるんですけど。その人がすごくいいスネアがあるから見に来いって呼ばれたところに辻さんがおられまして。」

辻「僕はね、ペダルの第2号機ができたからちょっと見てって小関さんに声かけてたんだよ。」

出演アーティストによるトークセッション シシド・カフカ、Uverworld 真太郎、MASUO(Back Drop Bomb)|feel the SAKAE 博多編

MASUO「で、俺が外で煙草吸ってたら、なんか人相の悪い人が来て怖いなーと思ってたらそれが辻さんだったという。」

司会ーー「たぶんね、辻さんも同じこと思ってたと思いますよ。」

会場笑

MASUO「結構長い付き合いになりますね、ちょうどサカエのドラムセット1号機ができたくらいだね。」

司会ーー「なるほど、ではたまたまではなさそうなシシドさんはどこでサカエドラムに出会ったんでしょうか?」

シシド「Uverworldのサウンドプロデューサーの平出さんに私のプロデュースも手がけて頂いているんですが、サカエのサウンドが最高と紹介いただいてそこから使い始めました。」

出演アーティストによるトークセッション シシド・カフカ、Uverworld 真太郎、MASUO(Back Drop Bomb)|feel the SAKAE 博多編

司会ーー「なるほど、昨日大分でもfeel the SAKAEがありましておなじ質問させていただいたんですが、これが初めてのドラムセットということでしたよね?」

シシド「そうですね。初めて持つドラムセットですね。サカエのドラムはすごく素直で新しいものからすごくよく鳴りがいいと伺っていたので初めて持つならサカエがいんじゃないかと使い始めて3年になります。」

司会ーー「なるほど。(サカエファミリーに)いらっしゃいませ、笑。では、真太郎くんはいかがですか?」

出演アーティストによるトークセッション シシド・カフカ、Uverworld 真太郎、MASUO(Back Drop Bomb)|feel the SAKAE 博多編

真太郎「僕はMASUOさんに紹介してもらったんですけど…そうですね。MASUOさんはUverworldのレコーディングするときのドラムチューナーをやっていただいたり、楽器のチョイスを考えてもらったりとかしています。それでサカエドラムを紹介してもらいました。

サウンドプロデューサーの平出さんも元ドラマーでドラムのサウンドにはこだわりがあって、新品のドラムセットがそんなに鳴るわけないやんとか思ってたんですけど。いざ使ってみたらびっくりして。ほんとに。で、そのすごい感動したドラムセットがサカエやったんですけど。これをくれ!とMASUOさんに言ったんですが、そのセットはBIGMAMAのリアドくんが持ってたやつで結局僕は別の新しいセットを譲ってもらいました。」

司会――「そんな出会いがあった3人ですが、聴いてきた音楽もそれぞれ違うと思います。ここで影響を受けたアーティストやドラムを叩くことになるきっかけになった音楽や人を教えてください。では、真太郎くんからお願いします。」

真太郎「いっぱいいますね。Blankey Jet Cityの中村達也さんであったり、Hi STANDERDの恒岡さんであったり、MAD CUPSELE MARKETS のMOTOKATSUさん。

いっぱいいる中で地元の先輩SUCKDOWNっていうバンドのドラムの方に、僕は20才くらいの時にすごい影響を受けたんですよ。その方と仲が良かったのがMASUOさんで、高校生くらいの時はMASUOさんのやっているBack Drop Bombのビデオとか見ながら、この人ほんとうまいなと思ってました。あとで聞いたら僕のお世話になったSUCKDOWNのドラムの方もMASUOさんに影響受けてたそうで、やっぱりなと思いましたね。」

司会――「なるほど、では一番影響を受けたドラマーが隣にいるというわけやね。」

真太郎「本当にそう言っても過言では無いですね。」

司会――「それを聞いたMASUOさん、どうですか?」

MASUO「光栄ですね。でもね、影響をうけたって言われてもね…うますぎるから。」

真太郎「東京で始めてあった時にライブハウスでMASUOさんを見かけて、ナンパしたんですよ。」

会場笑

真太郎「いや、ほんとにほんとに。」

MASUO「LUNASEAのJくんのライブに行ってたら、いきなり声かけられて MASUOさん!僕Uverworldの真太郎って言います、って。テレビで見たことあるやつだなと。その時に前俺が使ってたオレンジカウンティって言うドラムがあるんだけど、それを使ってみたいって話をしてて。レコーディングでドラムチューナーがいないから来てくれませんか?と、それが始まり。」

真太郎「結構勇気いりましたよ、声かけるの、笑。」

MASUO「そうなの?全然怖くないですよ、笑。」

出演アーティストによるトークセッション シシド・カフカ、Uverworld 真太郎、MASUO(Back Drop Bomb)|feel the SAKAE 博多編

真太郎「すごい優しい方です。」

司会――「笑、では。シシドさんはいかがでしょうか?ドラムを始めたきっかけは。」

シシド「ドラムを始めたきっかけは、絶妙な地味さに惚れ込んだっていうところがあるんです。今日はドラムだけで見せるライブでしたけど。普段だとスポットライトも当たらない見る人しか見ていないみたいなそういうところにすごく自分を見たというか、私座るところはここだなって思いました。その立ち位置が好きで始めたので、そこから色々な音楽を聞くようになりました。結構ずっと雑食でなんでも聴きます。すごいミュージシャンの方はたくさんいますし、ちょっとずついいところをもらっているという感じですかね。」

司会――「なるほど、その中でも聴き始めて一番良かったなっていうアーティストとかってあるんですか?」

シシド「昔やってたバンドのメンバーがレッドツェッペリンがすごく好きで私のことをボンゾにしようとしたらしくて、ああでもないこうでもないと色々研究していくうちに、この振りの作り方だとか音の鳴り方だとかってどうやっているんだろう?ともっとドラムに注意して聴くきっかけになりましたね。」

司会――「ではMASUOさんは?」

出演アーティストによるトークセッション シシド・カフカ、Uverworld 真太郎、MASUO(Back Drop Bomb)|feel the SAKAE 博多編

MASUO「いつも言ってますが、鉄アレイって言うバンドや、デスサイド、リップクリームに影響を受けてまして北九州にいる時にハードコアバンドやってました。最初はそこからドラムを始めました。ハードコアのバンドはとにかく速い。まだドラムを全くわからないうちにそれで始めちゃったから、ドラムはただ疲れるものばっかり聴いてた。

少し叩けるように来てからもうちょっとわかりやすいロカビリーとか、サイコビリーとかリズミカルなものが好きになってきて、そこからスーサイダルテンデンシーズとかインフェクシャス・グルーブスとかファンキーなものを聴くようになりました。一番影響を受けたのはチャド・スミスとかインフェクシャスのドラマー(ブルックス・ワッカーマン)とかそのへんですね。」

司会――「なるほど。影響を受けたアーティストも様々な3名なんですけれども、個性豊かな3名なので練習の仕方もそれぞれ違うと思うのですが。この超多忙な中でどんな練習をされているのか気になりますそれぞれ教えていただけますでしょうか?ではシシドさんから行きましょう。」

出演アーティストによるトークセッション シシド・カフカ、MASUO(Back Drop Bomb)|feel the SAKAE 博多編

シシド「大体レコーディングやライブが迫ってる時は自分の曲を叩いていることが多いですね。ドラムが完全に体に入ってないと歌の方に集中できないので。一曲一曲が体に染みついているかの確認作業をすることにしてます。ちょっと余裕が有るときは昔の教材に戻ってルーディメンツをやってみたりとかしてますね。」

真太郎「初めて知った。へえー。そんな風にやってるんですね。」

司会――「真太郎くんは?」

真太郎「パラ…、パラディドルとか。そもそも言えてないし。昔10年くらい前に練習しろって言われたけど結構無視してたんですよ。今年の1月から頑張ってやろうと思ってやり始めたんですよ。全然できひん難しい。ドラムやってる人であれば初期の段階でやるルーディメンツですが。」

司会――「スティックを使う練習で右、右、左、右、左、左、右、左っていうやつですね。」

真太郎「僕の練習はウォーミングアップでパラディドルをやって、あとはシングルストロークをずーっと。20分くらい。テンポは210で、調子が良かったら213ぐらいまで。がーっと、やるんですね。」

司会――「すっごいやん。両手で?片手で?」

真太郎「両手ですね。右手から初めて左手とか。交互にやったりとか。基本は左手のウォーミングアップが目的やからライブ前とかずっとひたすらやってますね。練習はそれくらいですね。」

司会――「さっき楽屋でやってたよね。でも一番大事なところかもね。昨日MASUOさんも練習については(基本的な練習)チェンジアップをずっとやってたとおっしゃってましたね。」

MASUO「それは先輩に言われて、まあまあやってて。これをやるといわゆるオカズと呼ばれるフィルインに言った時にリズムのモタリがなくなったり走らなくなったりリズムキープがうまくいく。つまらない話なんですけど。それとパラディドル、ダブルストロークくらいかな。あとはもう自分の曲と、Uverworldのツアー中は真太郎のフレーズも練習でやってる。」

真太郎「そうですね、笑。」

司会――「なんでなんで?」

MASUO「難しいことばっかりやってるから。」

真太郎「ツアー中はサウンドチェックの時にMASUOさんが叩いてくれるんですけど、その時にUverworldの曲をめっちゃ叩いてるんですよ、笑。」

MASUO「勉強になりますよ。真太郎のフレーズは。」

司会――「やってみたほうがいいねえ。僕も今度やってみよ。ほんま難しいコトやってるんですよこの人、びっくりしますわ。でも、その練習を重ねていけば更に難しいことできるんちゃうかな?」

真太郎「できるようになるんかなーと思って。漠然とどうやったらうまくなれるかって考えるし。今まではドラム以外のことをやってみたり、例えば筋トレしたり、素振りしたりとか。そういう風に考えがちやったけどほんとにうまくなるためには基礎練やなと。」

司会――「なるほどー。そうですね。スポーツとかでも一緒ですよね。キャッチボールが大事とか。」

真太郎「ドラム始めた時に、あんまり基礎をやってなかったから。地盤が無いなと思って頑張っております。」

司会――「なるほど、ではドラム以外のことで気をつけていること、体のケアや運動などありましたら教えて下さい。では、MASUOさんお願いします。」

MASUO「キックボクシング。体幹が揃うと思う。基本的に左のショットが弱くなるじゃないですか。足にしても手にしても。左右対称にするためには何がいいだろうと思って、もともと格闘技が好きなのもあるし。右も左も同じくらいで打てたらシンバルとかスゲーんじゃないかと言う馬鹿な発想から初めて見たんだけど。やり始めてみるとほんとに体の軸を常に中心に置かないとすぐに殴られちゃうし、打撃とドラムのショットって似てるなと思った。次の動作に素早く移るためには体の軸をしっかりとしないと行けないから。最近はそういうのを意識しながら両方練習してます。」

シシド「最近は体幹トレーニングという本を買って湯船に使ったあととかに90分かけてやってます。」

司会――「なるほど。では、真太郎くんは?」

真太郎「ストレッチが一番大事っていうのと、あとはアイシングですね。両手両足を腱鞘炎をやってて、それでツアー回ったりとかもしたし、地獄なんですよ。自分も楽しくないし、ライブの始まる前も怯えばっかりやし。ライブ中にぎっくり腰になったことも一回あってコルセットはめたりとか。それで筋トレをするようになったんですよ。トレーニングすることで腰痛も無くなりました。でも一番自分の中で大事やなと思ってるのは本番前のストレッチと、ライブ後のアイシングです。これがないとツアー回れないですね。」

司会――「辻さんはよくUverworldのライブをよく見てると思うんですが、真太郎くんが大変そうやなと思ったことありますか?」

辻「結構頻繁にライブ見に行っているけど、本番前のリハがこんなに長いの?と思うことはあった。」

MASUO「長すぎるよあれは、笑。」

真太郎「3~4時間くらいやる時もあるし。」

会場驚く

真太郎「リハが終わった時にはアイシングしますね。本番前にもう一回体温めて、本番やったりとかもありますね。でも僕はドラム叩いてるだけやからいいけど、(シシドさんは)歌うたいながらドラム叩いてるからそっちの方が絶対しんどいやろうと思うけどなあ。」

MASUO「無理だよね。歌いながらとか。真太郎もコーラスやったらリズムずれるでしょう?」

真太郎「なんか体のケアだけじゃなくてのどのケアもしないといけないから、そういう意味では体のことを考えながらやってるドラマーからすると、考えることが多くて大変やなって気がしますね。」

シシド「そうですね。楽器で表せばドラムが打楽器、ボーカルは弦楽のようなもので真逆のことをやっているのでどちらかがダメになるともう片方もダメになるという作用があるので、本番に向けてこれをやったらいいんじゃないかとずっと探してますね。」

司会――「なるほど。では、次の質問に行きたいと思います。実際の演奏の時にプロの方はテンションが上って興奮状態にあるのでしょうか?それとも何か別のことを考えていたりしてるんでしょうか?シシドさんいかがですか?歌いながらドラム叩くって熱くなったりすると混乱したりとかすると思うんですが。」

シシド「歌っているときは歌に集中してお客さんのことを考えながらっていう感じですね。何かが崩れた時は落ち着け、落ち着けって心のなかで冷静に戻していったりすることもあります。でも、うわーってテンションが上がる瞬間もあって、ライブの時にマイクに叫び続けたこととかもありますね。」

司会――「なるほど、ではMASUOさんはありますでしょうか?」

MASUO「うーん、バンドによるかな。Back Drop Bombだとメンバーが自由なんでこっちがちゃんとしないといけないというか、ちゃんとリズムキープしないといけないのと手数が多いからちょっと気を抜くと全部崩れていくので、冷静かな。

ベンジーとやってる方のバンド(Pontiacs)は意外と熱くなれる感じ。仕事でやってる時はまあまあ冷静というパターンが多い。歌がメインだったら歌を殺さないようにダイナミクスつけなきゃいけないとか、今はこのひとは後ろから押したほうがいいのか、やさしくやった方がいいのかとか普段考えないようなこと、自分のバンドでは絶対考えないことだけど。」

司会――「現場によって気持ちの切り替え方がほんとに違うんですね。」

MASUO「うん。もういっこハードコアのバンドやってるときは、もうおもいっきりバーっと叩いていてそれが一番楽しいかもしれないね。」

司会――「ではお待たせしました。真太郎くんは何を考えて演奏しています?」

真太郎「うーん、結局、カワイイ子を探していますね。」

一同笑

真太郎「ほんとは色々、めっちゃ色々あるんですけど、最終的にはそうですかね。それが短くなっただけです。」

司会――「わかる。」

真太郎「わかるんですか、笑。」

一同笑

中略

司会――「では、他の質問に行きます。ベース以外の楽器、ギターや鍵盤の音でドラムのプレイに影響を与えられたことはありますか?また一緒に演奏していて影響をうけたミュージシャンがいれば教えてください。ということです。ベーシスト以外で、ということですがそういうことはあるんでしょうか?」

MASUO「僕は色んなところで叩かせてもらってるから、ちょいちょいあります。ベンジーとやったときに初めてギターを聞いて盛り上がってこれについていったりとか。(彼は)ダイナミクスをとるんですよギターのカッティングもそうだけど、エフェクタをほとんど使わずにボリュームペダルとかで調整して歌に合わせて小さくしたりするから。今小さく出してるなとか、前よりのリズム、後ろ寄りのリズムだなとかベンジーとやってる時は、特にベースよりもギターをよく聞くようにしてますね。それは初めての経験だったかな。

あとは、ボーカリストとかでもたまにすごい圧がある人はこういうことが言いたいんだとかわかるから、そういう時はそれに対して優しく叩いたり強く叩いたり。怒ってるんだろうなと思ったら怒っているように叩いたりとか、悲しいことを言ってるんだろうなと思ったら悲しくしてみたりとか。それは色々な人のところでやらせてもらって勉強になったことですね。」

司会――「なるほどー。シシドさんは歌とドラムをメインでやられているので誰かの演奏に影響されて歌やドラムが変わったりするっていうのは少ないように思ってしまうのですが、実際はどうでしょうか?」

シシド「そうですね。やっぱり自分のやっていることはそんなにフレーズが変わることは無いんですけど、気持ちを上げてくれるミュージシャンていうのはもちろんいて、グルーブとかが変わっているのかなって思う瞬間はありますね。

近いところで、奥野真哉(ソウル・フラワー・ユニオン)さんというキーボーディストの方とかやっぱりすごいなと思いますね。元ギタリストの方らしいので主張の強い鍵盤なんですけど、それにすごくノセられてライブをするという経験をしたことがありますね。」

司会――「なるほど。ありがとうございます。では、真太郎くんはほとんどバンド一本ですけどもどうでしょうか?」

真太郎「そうですね。ベーシストとのパートナーみたいなってよく言うじゃないですか?実はギターのほうが大事なんちゃうかなって思いますね。ベースってルートで8ビートを弾いてるけど、ギターってシンコペーションがあったり、割とリズムの感じが独特やったりするんで、僕はどっちかというと癖ではあると思うんですけどギターによりがちなんですよね。

ベースに関しても抜けよく聞かせたい時にキックとかでアタックを出してフレーズによせて行くことはありますが、基本的にベースとドラムのリズムはがっちりというか大雑把というか、ある程度隙間があった方が、周りが乗りやすいという持論があるので。耳にもつきやすいしベースで感じる部分は多いと思うんですけど意外とギターの方が重要かなと思ってます。」

司会――「カッコイイカッティングとか聞こえてくると、それにのせられてフレーズが変わったり」

真太郎「そうそう、印象的じゃないですか。そこにドラムとベースが意固地にベタッとくっついてるのは少し違うかなと思うので。」

司会――「なるほどー。次は、辻さんに質問です。少し変わるんですが、それぞれ他の楽器に影響されながら演奏したりということはあるんですが、ドラムを作るときに他の楽器とのバランスを考えながら作ることってあるんでしょうか?」

辻「ほとんど、他(の楽器)とのバランスしか考えてない。常に音楽のその成り立ちを考えてアンサンブルしてなんぼやと思いますね。そこでドラムだけが聞こえてても気持ち良い音楽じゃないし。全部がちゃんと聞こえる音楽を、奏でるために、そこに合うドラムキットを作る。アーティストからここの音が抜けないんですよと言われたらこの場合はこういうほうが抜けるんちゃうとか、そういう作り方をしています。」

司会――「なるほど。最後にそんなサカエドラムを使っているアーティストの皆さんにお客さんからのご質問を聞いてみたいと思います。真太郎くん。ごめんなさいね本番前に。」

真太郎「全然いいっすよ。この二人はもうビール飲もうとしてましたからね。もう飲むの?って結局みんな我慢しましたけど、笑。」

司会「笑。ではアーティスト一人ずつにご質問をお願いします。では、MASUOさんに質問してみたいという方。はいどうぞ。」

若い男性の方「ドラムを鳴らすための体の使い方とかどう意識すればよいでしょうか?」

MASUO「さっき言った体幹を鍛えるもそうだし。鳴らすということで言えば、押さえつけないで手をこういう感じで振れるようになるといいですよ。(マイクのケーブルを手に取りしなやかに振ると、ムチのように波が伝わっていくような形に)。まっすぐ下ろすだけじゃなくて下ろした瞬間にぐっと上に握るような形にすると瞬間的なスピードが上がる。」

出演アーティストによるトークセッション シシド・カフカ、Uverworld 真太郎、MASUO(Back Drop Bomb)|feel the SAKAE 博多編

MASUO「よく外人の音が大きいって言うけど、力が大きいっていうよりも振りのトップスピードが速いのからで。振り下ろす瞬間のスピードを上げるっていうのが鳴らすっていうのには一番効果的かな。」

真太郎「ムチのように振るとかって言いますよね。」

MASUO「あとは左手でボール投げる練習するといいと思う。肩から手首までしっかりと振り下ろせるようになるから。」

司会――「続いて、シシド・カフカさんに質問ある方。では、そちらの男性の方どうぞ。」

若い男性「曲作りの時に気をつけていることと、歌詞が飛んだ時にはどうするのかというのが気になるのですが?」

シシド「曲作り、そうですね。ドラムのフレーズに関して言えば、作ってる時は歌いやすいかどうかとかは考えていないですね。練習で叩いて歌えるようになればいいので。でも頭のなかではシンプルに、いかに間引いて間引いてかっこ良く聴かせるかとかは心がけてますね。で、歌詞はよく飛ばすんですけど、その時は曲を止めるか。。もしくは笑ってます。」

一同笑

司会――「では、真太郎くんに質問あるかた。では奥の若い女性の方どうぞ。」

若い女性「ライブではいつもタンクトップ着てたり、上を脱いでたりとかするのをよく見るんですけど演奏中は服を着てるのがもどかしいんですか?」

一同笑

真太郎「もどかしいって…苦笑。まあもどかしいって言えばそうですけど。動き的にはTシャツとか着てるより肩まわりが無いほうがすごく動きやすいですね。でも夏場はいいけど冬場とかめちゃくちゃ寒いですよ。2時間位ステージに上がると、最初はめちゃくちゃ汗かくんですけど、途中からクーラーで汗が引いていくんですよ。体温が奪われて頭痛くなってくるし。ライブハウスとかでライブやってる時はスタッフに冷房切ってって頼むんですけど、それをやったら客席が暑くなりすぎてお客さんが死んじゃうから、服着ようねって言われてます。着てないほうが動きやすいですけどね。」

司会――「皆さん、楽しんでいただけましたでしょうか?ではこれにてトークセッションの方を終了させていただきます。ありがとうございました!」

出演アーティストによるトークセッション シシド・カフカ、Uverworld 真太郎、MASUO(Back Drop Bomb)|feel the SAKAE 博多編

真太郎(Uverworld)の演奏がスタート!

会場を再びホール内に移して本日のメインアクトである真太郎氏(Uverworld)の演奏が始まった!

Uverworld 真太郎によるステージ演奏|feel the SAKAE 博多編

セットリスト

1.PRAYING RAN

2.Wizard CLUB

3.Limitless

4. fight for liberty

Uverworld 真太郎によるステージ演奏|feel the SAKAE 博多編

真太郎氏はUverworld15周年ツアーの真っ最中。次の日にZEPP福岡でのライブを控えているということであったが、この日の演奏も一切手を抜くことなく集まった多くのファンの期待を裏切らない素晴らしいプレイを披露!

Uverworld 真太郎によるステージ演奏|feel the SAKAE 博多編

ステージ壇上にドラマーのお客さんを呼び、まさに手の届く位置で全力でプレイする姿を見せていた。スピーカーからではなく実際のドラムセットからバスドラムの振動、ハイハット、クラッシュの炸裂音などを生々しく感じることができた。

バンドメンバーと同じような距離にアーティストを見られる滅多にない機会に、お客さんは大興奮の様子であった。

Uverworld 真太郎によるステージ演奏|feel the SAKAE 博多編

真太郎氏いわく、先輩のステージを見せてもらって勉強になった経験があり、それを自分でも伝えたいということでfeel the SAKAEでは毎回このような試みを行っているようだ。feel the SAKAEの壇上に登った若者の中から次世代を担うドラマーが出てきてくれることを願ってやまない。

Uverworld 真太郎によるステージ演奏|feel the SAKAE 博多編

そんな思いがこもるようなまさに迫真のプレイに、観客は一挙手一投足を見逃すまいと食い入るように見つめていた。真太郎氏はMC中は多くを語るわけでは無いが、本番さながらの本気の演奏にお客さんは大満足だったようだ。

Uverworld 真太郎によるステージ演奏|feel the SAKAE 博多編

全4曲の演奏はあっという間に終了!真太郎氏の演奏が終了すると大きな拍手とともに笑顔に包まれたお客さんの顔が見えた。

真太郎氏の迫真の演奏に、ドラムを演る人もそうでない人にも何か訴えかけるものがあったのではないだろうか?会場はスタッフや関係者も含めしばらくのあいだ興奮に包まれていた。もちろん筆者もその一人であった。

Uverworld 真太郎によるステージ演奏|feel the SAKAE 博多編

プレゼントじゃんけん大会

真太郎氏演奏終了後、参加アーティストの使用したサイン入りのヘッド(皮)とスティックのプレゼントが行われた。アーティストの握手つきで直接手渡しされ喜びの表情が印象的でした。

プレゼントじゃんけん大会の商品にサインするUverworld 真太郎氏|feel the SAKAE 博多編

プレゼントじゃんけん大会の商品アーティストサイン入りのドラムヘッドとドラムスティック|feel the SAKAE 博多編

この日もfeel the SAKAEの掛け声とともに、参加者全員での写真撮影で幕を閉じた。

お客さんとアーティストが一体となってこのイベントに参加している感じが伝わるであろうか? feel the SAKAEはまだまだ始まったばかり。これからどんなことになっていくのかはまだ全然わからない。

お客さん一人ひとりの力がアーティストやメーカにとっても大きな支えになっていくことだろう。みなさんもぜひ一度足を運んで見て欲しい!

プレゼントじゃんけん大会の様子|feel the SAKAE 博多編

参加者の声

参加者の声|feel the SAKAE 博多編

チホさん、とマミさん

――今日はどういったきっかけで来られたんでしょうか?

チホ「FM福岡の観覧募集が当たってきました。」

ーーfeel the SAKAEに参加されるのは初めてだったかと思いますが、いかがでしたでしょうか?

二人「すごかったです!!」

――ドラムは今までバンドとかでしか聞いたことなかったと思うのですが、こういうプレイヤーやメーカーの人が説明するのを聞いてどういう感想を持たれましたか?

チホ「ドラムのことはあまり知らなかったけど、わかりやすい説明とかでドラムを知ることができて自分もやってみたいなとおもいました。」

――サカエドラムや参加アーティストに一言ありますでしょうか?

二人「こんな間近でドラムの色々なこだわりであったり、アーティストさん達の思いとか聞けてよかったと思います。あと、真太郎に会えてよかった!!」

 

もう一組、左から熊本からお越しの高橋さんと地元福岡の池田さん。

参加者の声|feel the SAKAE 博多編

――今日はイベントを知ったきっかけを教えてください。

池田「お友達にさそっていただいて知りました。」

高橋「私はUverworldのファンクラブの通知で情報をしりました。」

――ドラムは実際に演奏とかされてますか?

二人「いえ、でもすごく興味はあったので」

――ドラムに対する見方は変わりましたか?

池田「近くで見たことなかったんですけど、今回間近で見れてすごくカッコイイなと思いました!」

高橋「私も近くで見たことはなかったんで、体全体を使って叩いているのを見れてすごかったです。」

――参加アーティストやサカエドラムの方に何か一言ありますでしょうか?

池田「とにかくかっこよかったです!最高でした。」

高橋「なかなかこんな機会はないと思うので色んな所でやってほしいと思います!」

 

もう一方MASUO氏のお知り合いという斎藤さんにもお話を聞いた。

参加者の声|feel the SAKAE 博多編

―――今日はどのような経緯でこのイベントに来られたんでしょうか?

斎藤「今日は友だちのMASUOくんを見にきました。」

―――実際にイベントを見られてどうでしたか?

斎藤「すごい面白いなと思いましたね。三者三様のスタイルの違う人達で色んなドラムキットも見れて面白かったです。」

―――ご自身はどんなドラムセットを使われていたんですか?

斎藤「スネアとかDWを使っていたりしましたけど。MASUOくんがサカエドラムをつかっているのは知ってたので今回それを体感できたので良かったですね。」

―――今回参加してみてのご感想で、一番面白かったのはどこでしたか?

斎藤「やっぱり、作り手とプレイヤーの話が同時に聞けるのってなかなか無いないし、ライブも見れるし、いいイベントだなと思いましたね。」

―――ありがとうございました!

参加アーティスト(シシド・カフカ、MASUO、真太郎)インタビュー!

出演アーティスト(シシド・カフカ、MASUO、真太郎)インタビュー!|feel the SAKAE 博多編

―――お疲れ様でした!!皆さんに感想をお伺いしたいと思います。では、MASUOさんからお願いします。本日のfeel the SAKAE いかがでしたか?

MASUO「今日はすごい良かったと思います。お酒が残ってなかったでしょ、笑?」

一同笑

―――明らかに昨日とはキレが違ってましたよね?

MASUO「あとは、今回4回目ということでだいぶ慣れてきましたね。お客さんが前にいてドラムだけを見てるっていういじめられてる感じ、笑。最初は全然慣れなくてね。みんなが目の前で凝視しているわけで。それがやっと慣れてきて、だいぶなめらかに演奏できたんじゃないかと。良かったです。」

―――なるほど。続きまして、シシドさん…とお呼びすれば良いのか、カフカさんとお呼びすれば良いのか。。いかがでしょうか?

真太郎「そこから、笑?」

―――笑、どうでしたか?いきなり初めてで2日連続の出演となりましたが?

シシド「共演のアーティストさんを聞かされてから、精神的にハードワークだなという思いがあったんですけど、私はわたしなりにやるしかないので、そういう面では思い切りやらせてもらったかなと。楽しかったです。」

―――1日目と、2日目で何か違いはありましたか?

シシド「ドラムを除いたオケでライブすること自体は何度かやったこともありますし、慣れているはずなんですけど、ドラマーがドラムを見に来ているっていう環境は初めてだったので一日目は緊張っていうのはものすごくありました。」

―――なるほど。では真太郎くんいかがでしょうか?

真太郎「ぼくも楽しかったですよ。相変わらず。三回目の出演になりますが、今回はじめての2DAYSということで、今までに無いチームワーク感を感じましたね。昨日あったからこその今日なんやなと空気を感じました。すぐ乗っかるんですよそういうところに。昨日おつかれっしたー。みたいな感じで、笑。」

一同笑

真太郎「毎回このイベントについては人との出会いがいつも新鮮というか、出るたびに新しい人に出会って刺激をもらってますね。今回も、シシドさんは前から知っているんですけど、こんなにフレンドリーというかイメージが違ったんで、そういう発見がありました。」

MASUO「ずっと仲がいいんだと思ってた。」

シシド「今日が初めてくらいですよね?」

真太郎「ライブしたこともあるし、プロデューサーも一緒やし共通点はいっぱいあったんですけど、改めてこういう形で共演させていただいて、それもサカエさんのおかげやと思います。最後はお客さんとセッションもできたし。」

―――終演後にホール前で一緒に叩いてたのはお客さんでしたか?スタッフかミュージシャンかと思ってましたが。

真太郎「叩いてみてって言って。セッションしてました。楽しかったし、良かったです!。」

―――明日ライブですね。

真太郎「明日福岡でライブで、前日に福岡でイベント組まれたら出るしかないでしょ、笑?」

一同笑

―――前回の新潟では、結構クールにやってるように見えたんですが、今日はものすごく気合が入ってたなと取材カメラ越しに思ってたんですけど。

真太郎「いや、気持ちは一緒なんですけど。まあでも、新潟のセッティングとか環境の悔しさを踏まえての今日のセッティングだったんで。スタッフのかたが頑張ってくれました。」

―――なるほど。最後に辻さんは今日はいかがでしたか?

辻「ほんまに毎回メンツ違うんで。次の名古屋はたまたま最初のメンツでやるんやけど、オニィ、MASUO、真太郎で。初対面の人もいるけど終わってみればファミリー感が出てたりとかそういうのもあったりして良かった。ほんとそれぞれの回が違って、昨日はいいこともあって悪いこともあったけど、今日に限ってはいいことしか見つからへん。」

真太郎「そうっすね。」

MASUO「今日はすごい良かったもんね。」

―――あえて、昨日のいいとこ悪いとこ上げるとすれば?

辻「何で言わなあかんねん、笑。」

MASUO「釣りができなかったとかね、笑。」

真太郎「昨日どこでやったんですか?」

MASUO「大分T.O.P.S Bitts HALL

真太郎「今年は名古屋で(feel the SAKAE)一段落でしたっけ?来年またやりたいですね。1回限りじゃなくてまた2周目やる時とかまたもうちょっと色々できたらいいすね。」

辻「今回来てくれた人が記事をみて毎回違うんやって多分感じてもらってる。次の福岡ではもっとすごいことをやるんちゃうかとかこんな人連れてくるんちゃうかとか期待を持ってくれるかもしれん。」

真太郎「一般の人入れて、セッションとかドラム叩きあいとかもありやと思いましたよ。」

辻「それはゆくゆくはありやと思う。」

真太郎「さっきそこでセッションしてて面白かったですもん。」

出演アーティスト(シシド・カフカ、MASUO、真太郎)インタビュー!|feel the SAKAE 博多編

辻「なんか(お客さんにフレーズ)予習してきてねとかでもいいかもしれんし。」

真太郎「可能性はいっぱいあるかなと。」

辻「なんぼでもやりかたはあると思う。それをどう見せるか発展させるか。」

―――毎回お客さんにもインタビューしてたんですが、ドラムやっていない人でもドラムをやってみたいっていう答えをいただくことが多かったのが普通のセミナーとかとは違うところなのかと思いましたね。

辻「お客さんに対して大きなキャパシティをもってやっていて。椅子席で見てもいいし、ステージの真ん前まで行って普通のライブと同じように見てもいいし、ステージに上ってドラムってこんなに音でかいんやって、全部一日で体験できる。ドラムが好きな人は自由に叩ける。アーティストは知らなくてもこんな距離でトークセッションしたりとか、全部見れるわけやから。ドラムの説明についても初めて見た人がわかるような説明にしようと毎回司会者とはミーティングしてる。昨日は難しい事言うてる。明日はやめとことかな。」

―――昨日終わったあと打ち上げで反省会が会ったと聞きましたが?

辻「部屋に帰って、昨日撮ったビデオを全部見返したよ。」

MASUO「ストイックっすねー。」

辻「今日やって明日またやるって絶対いいものにしたい。昨日はちょっとあかんところもあった。途中長い時間やりすぎてだらけてる部分もあったから、そういうところは直して、いいところは残して行きたい。昨日は申し訳ないとおもって先に帰ったけど。」

MASUO「スゲー。俺なんか酒が残ってたか残ってないかの話だけなんだけど、笑。」

一同笑

―――昨日出番前にローラーでおもいっきり大胸筋パンプアップしてましたけど、それが意外と効いてたんじゃないですか?

MASUO「いや、ちょっと疲れたぐらいのほうが力が抜けていいんだよね。なんかやるぞ~って温存してガッと演奏始めると最初の瞬発力で全部持っていかれたりすることがあるから。ちょっとウォーミングアップをして力が抜けた状態くらいでやるほうが実はいいんだよ。陸上選手とかもその前にスタートダッシュしたりとか、少し過酷なくらい負荷をかけておいてそこからドーンといったほうが良かったりする。だから次撮影するときは重いカメラを使って練習して本番に軽いカメラに切り替えれば?」

―――笑、では名古屋が今年最後となりますが、次の出演者のお2人MASUOさん、真太郎さん何かやってやるぜと意気込みありましたら、一言お願いします。

MASUO「ないな、笑。」

真太郎「楽しみたいすね。」

辻「今度はもっともっと楽しみたい。」

真太郎「楽しむのも大事ですけど、サカエのドラムセットを売らなね。だから無理やり売りつけます、笑。お客さん捕まえて銀行行かして。」

シシド「怖そ、笑。徹底的にやりそうですね。」

―――MASUOさんの ドラマーズトップチームTシャツ も今日会場で売ってましたけど、アーティストが着てたものですよと言われるまではお客さんも気づかなかったみたいですね。気づいてからは売れてたみたいですけど。

MASUO「そういうので色んなものが広まっていくといいよね。お互いの力になるし。」

真太郎「せっかくこういう場を作ってもらってるので。」

―――本日はどうもありがとうございました!!

司会をつとめる後藤信介氏(WIND JAMMER)インタビュー!

司会をつとめる後藤信介氏(WIND JAMMER)インタビュー!|feel the SAKAE 博多編

すでに3回もfeel the SAKAEの進行役をされ、もはやfeel the SAKAEの顔と言っても過言ではないドラマーの後藤信介氏(WIND JAMMER)にもお話を伺った!feel the SAKAEの知られざる一面を垣間見ることができるインタビューとなった。

―――今日はお疲れ様でした。本日は感想いかがでしたか?

後藤「昨日あっての今日というか。おしゃべりだけで二日間回るというのは僕にとっても初めてなんで昨日よりは今日もっといいしゃべりができればいいなと思って本番に臨みましたね。」

―――おしゃべりだけでなく、実際にドラムセットの実演などを行われてますが、毎回順番などは決めてやっている感じでしょうか?

後藤「決めてはいないですけど、ドラムのセッティングに合わせてこうしたら魅力が伝わるかなと思ってやりました。」

―――回数を重ねての発見などありますでしょうか?

後藤「一回目大阪では、どういうふうにこのドラムのイベントの良さを伝えようというところから入ってたんですが、今日はいかにいらない部分を削って行ったりブラッシュアップしたりっていうのを考えながらやったように思います。」

―――先ほど辻さんがビデオを見返したとおっしゃってましたが、反省点はあったということですね。

後藤「普通のドラムセミナーとは違って、feel the SAKAEはもっと感じてもらうことが大事なんで、楽器を使ってエンターテインメントとして楽しめるようなことがしたいと相談していたんです。そしたらもっと自分から発信すべきだということで、昨日はスタッフさんに気を使って言えなかったところを自分からどんどん言うようにして自分もアーティストのひとりとして、自分の司会がちゃんとのれるように作り上げた今日一日やったと思います。」

―――次回の司会も決まっておられるということで、意気込みを聞かせていただけますか?

後藤「今回良かった部分はビデオの中に残っていると思うのですが、悪いところもまだあるとは思います。ミーティングをしながら、また改善していきたいですね。型にハマった司会やったら呼ばれてる意味が無いので改善点を聞かせてもらいながら、自分がドラマーなんでドラムを好きになってもらう言葉を生み出せたらなと思っています。」

―――ドラムのトレーニングと同じですね。

後藤「ほんまですね。何屋さんになったの?って思うけど、笑。でもね。多分ドラマーって表現者の一人なんで、しゃべるっていうことはドラムをプレイする中でも、社会人としても一つのヒントになると思う。表現者の一人である司会者ドラマーである僕がfeel the SAKAEの中での自分の存在価値だと思っているので、またそれが発揮できたらいいですね。」

―――また、名調子を期待してます!ありがとうございました!

4回に渡り取材してきたfeel the SAKAEも今週末10月18日名古屋で今年最終日を迎える。

取材を行う中でスタッフの皆さんだけでなく、アーティストの中でもこのイベントに対する面白みを感じていることがわかった。もともとクリエイティビティが旺盛な人たちが集まり、何か手探りで新しいことをやろうとしている。そんなワクワク感があるイベントなのだ。

アーティストもメーカーも過酷なスケジュールの中でプロとしての仕事をしながらこういった新しいことをやるのは非常にしんどいことでもあるだろう。しかし、一つ一つのイベントごとにお客さんの心が動く。そんな場面を目にすることでその疲れを忘れ、また次もっともっと面白くしてやろうという気持ちが湧いてくる人たちなのである。

そんなサカエドラムに関わる人達を一度…いや二度三度と是非体感しに来てほしいと願う。ドラマーでもそうでない人も、今あなたが置かれている状況に何かのヒントを与えてくれる一日になるかもしれない。筆者がそうであったように。

 

取材・テキスト・写真 イナイマナブ(4649drum.com)


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